あさです。お読みくださってありがとうございます。
小学校で教師をしています。学校心理士でもあります。
仕事柄、児童生徒と関わることが多いです。特に、学校生活がうまく送れない子供たちと活動することが多く、何とかしたいと思っていました。脳の働きを調べると、子供たちが困っていることとリンクすることがありました。
脳は〇〇しやすいです
備忘録的にまとめましたので、お読みください。
Kくんのこと (小学2年生)
子供たちと関わることが多く、その真っ直ぐに伸びていこうとする力に勇気づけられています。一方、うまく気持ちを表現できなく、何かあると動けなくなってしまったり、黙ったまま何も言わなかったりする子もいます。Kくんという2年生の男の子がいました。Kくんは、友達と鬼ごっこをするのが好きな元気な子供です。でも2年生になったばかりの算数の時間、プリントが配られた途端、急に黙り込んで、鉛筆すら持とうとしなくなりました。椅子に座ったまま、じっとしています。担任の先生は声をかけましたが、ムッとした顔のまま、Kくんはじっとしていました。ちょうど4時間目のことで、次は給食です。給食になっても、Kくんは座ったままです。先生も友達も声をかけましたが、とうとう給食も食べませんでした。「給食も食べないんですよ」担任の先生から相談の連絡が来て、私もその場にいきました。Kくんは給食には目を向けずに、じっとしています。「ホワイトシチュー、美味しいよ。それにハンバーグとサラダ、今日はラッキーメニュだね」声をかけましたが、やっぱり黙ったままでした。周囲の子供達も「食べないの」「お腹痛いの」と騒ぎ出しましたので、Kくんは保健室に行ってもらいました。その日はとうとう給食を食べませんでしたので、お迎えをお願いし帰ることになりました。翌日、担任の先生と二人きりで話したところ、Kくんは算数のプリントを一目見て、これは無理と思ったそうです。量も多くて、彼にとっては複雑な計算に思えたのでしょう。2年生の子どもにとって、そんなことを分析して誰かに伝えることはできません。パニックになる、というのか、どうしていいのかわからなくなり、黙り込んでしまうという状態になったようでした。これも、Kくんの話を聞いて、彼の学習ぶりを観察し推測した内容ですので、真実はわかりませんが、多分、そうだろうと思われました。学年が進んで、学習内容が濃くなり量が増えると、それまでできていたことでも、対処できなくなると思ってしまう子供はたくさんいます。わかっていれば、教師も落ち着いて対応できますが、「給食を食べない」「何も言わずに固まったようになってしまう」といった事象が見られると、大人の方も慌ててしまいます。脳はいろいろな情報を処理しなければなりませんから、結構、疲労を感じやすいようです。疲れてしまうと、もう動かなくなる。とすると、どうしていいのかわからなくなり、パニック状態になってしまいます。Kくんもきっと、そんな状態だったのでしょう。また、対処する大人も焦ってしまい、落ち着いて子供の様子を観察できなくなり、こちらもパニック状態になっってしまいますから、余計にヒートアップすることがあるようです。今回は、Kくんのことをお話ししましたが、こういうことは日常生活の中でも多くありそうです。ちょっと落ち着いて考えればよかったのに私ってだめだったなあ、と思うことが多く、賢く対処できるよう、考えていきたいと思いました。
今回はここまで。
お読みいただいて、ありがとうございました。